高騰する修繕積立金 でも安いよりはまし!
今から6,7年前、将来日本中の9割のマンションで修繕積立金破綻が起きるという話が広まりました。
センセーショナルな話でしたが火のない所に煙は立たぬといいますが、現在多くのマンションで修繕積立金が不足し問題になっています。マンションを選ぶにあたり修繕積立金の金額のどこに注目していくことができるでしょうか?
目次
管理会社を変えると修繕積立金は安くなる?
修繕積立金が高いと管理会社のいいなりになっている。管理会社を変えると大規模修繕工事費が3割安くなる。そんな記事もあります。もちろんそんなケースもあるかもしれませんが、では管理会社を変えるといいこと尽くめでしょうか。工事費や管理費、修繕積立金は安くなっても安かろう悪かろうでは意味がありません。すべて大手の管理会社が安心とは結論できないまでも、大手よりかなり安くなるとの謳い文句を掲げる名の知れない管理会社はさらにリスキーではないでしょうか。ですから修繕積立金が高いマンションがすべて管理会社のいいなりになっていると早急に結論する必要はありません。
資材の高騰でマンションの維持管理費は高くなっている
最近の修繕積立金のガイドラインは以前と比べ、修繕積立金は高くなっている、言い方を変えると適正な修繕積立金は以前より高くなっていなければならないということです。建築資材の高騰で修繕費なども高額になっています。新築当初とあまり変わらない修繕積立金のマンションには落とし穴があるということです。修繕積立金を値上げしなくてはならないのに反対が多く議決できない、問題を後回しにしている、このような理由があります。でも問題を後回しにすると5年後、10年後、さらに問題が大きくなってやってきます。修繕積立金の大幅な値上げ、大規模修繕工事のための高額な一時金の徴収などです。問題が大きすぎてもう解決できなければ、後に待ち受けるのは本当にマンションの破綻、廃墟化となってしまいます。
まとめ
以上の点を考えると修繕積立金が高いのがいいとまでは言えなくても、安いよりははるかにましです。ぜんぜん修繕積立金が蓄えられていないのに安いというのはおかしいですし、マンションの規模などを考慮して最低限の修繕積立金というのが存在しており、安すぎるということはありえないからです。ですからマンションの長期修繕計画を確認、総会の議事録の確認が大切になってきます。修繕積立金が高くても、管理費も含め滞納がなく、住民同士の意思疎通がスムーズなマンションを見つけていくよう努めていきましょう。